目次
お気に入りの帽子がとんでもない色に変わり果てた!?
染色のきっかけ
お気に入りのネイビー色帽子の色落ちムラが目立つようになりました。
そこで白シャツの黄ばみを漂白するついでに一緒に漂白することにしました。
期待していた仕上がりは「ジーンズが色落ちしたような見た目」になると思っていました。
ところが半日ほど経って見るとビックリ!
予想に反して赤色になっているではありませんか😣
寒色のネイビーがまさか暖色の赤色になるとは思いもしませんでした。
さらに乾かしてみたところピンク色に近い色に変わり果ててしまいました😢
帽子自体は傷んでいなくて捨てるのは勿体ないので試しに被ってみましたが、鏡に映ったピンク色の間抜けな姿を見て廃棄する決心がつきました。
それから間もなく、ネイビー色のチノパンも色落ちしているのが気になりました。
ジーンズのような色落ちなら気になりませんが、特に膝の辺りが赤っぽくなって見た目もくたびれて見えます。
着用頻度もそんなに多くなかったので捨てるには勿体ない。
そこで思い付いたのが「自分で染色できないか?」ということです。
調べてみたところ、多くの染料が市販されていることを知りました。
手順をきちんと踏めばできそうだったので、チャレンジしてみる価値は十分あります。
染料の選択ポイントと概要
数ある染料の中で、今回購入したのは「PAC FABRIC DYE 繊維用染料 col.11 ネイビーブルー」です。
この染料キットにした理由は「色止め剤」も付属しているという点です。
添付説明にも書かれていますが本品1セットで染色可能な繊維は250gまでの繊維となっています。
250g分を染める場合には本品1セットの他に塩300gと6.5リットルの湯が必要です。
染色する衣類
今回染めるのは帽子86gとパンツ507g、あわせて約600gですので2セットの染料が必要となります。
しかし、2セット分となると染料代の費用もかさむうえ、面倒な作業手間なども考えれば新しく購入した方が良いとも思えます。
用意するもの
そこで今回は染料をケチって1セットだけで済ませようと企んでみました。
そのために限られた染料液でムラなく染める工夫を考えてみました。
まず用意したものは以下のとおりです。
- 温度計
- 大バケツ(2つ)
- 目盛付小バケツ(1つ)
- ペットボトル(湯約500ml)
- ゴム手袋
- ゴミ袋大×2枚
- 大きい輪ゴム×2
- 塩(約400g)
- 約50℃の湯(約8リットル×2回分)
- 衣類用洗剤
- すすぎ用タライ
- かき混ぜ棒
- 染色キット(1セット)
湯量と塩は説明書の約1.5倍を目安としました。
事前準備
大量の水を排水できて染色液で汚れても支障のない場所で作業しましょう。
今回は浴室で作業を行いました。
衣類を濡らす
まずは染色する衣類繊維をぬるま湯に浸けるなどして濡らしておきます。
塩の計量
塩は染色キット1セットに対して300gですが、湯の量を増やすので多めの400gとしました。
染料を湯に溶かします
ペットボトルに染料と50℃以上の湯を500㏄ほど投入します。
蓋をしっかりしてから溶け残りがないように十分振って混ぜあわせます。
固着剤と塩を湯に溶かします
50℃以上の湯を約8リットルバケツに用意します。
固着剤と塩400gを投入してかき混ぜ棒で十分溶かします。
染料液を投入
ペットボトルの染料液を加えてかき混ぜます。
少し湯を追加してペットボトル内部を洗い流すように全て投入します。
バケツにゴミ袋を入れてその中に染料液を入れます。
染色作業
事前に濡らしておいた衣類を染料液にゆっくりと投入します。
かき混ぜ棒で染料液が十分染み渡るように十分かき混ぜます。
できるだけ空気を抜いた状態で袋の口を輪ゴムで縛ります。
さらにもう一枚のゴミ袋に入れて袋の口を輪ゴムで縛ります。
染料液が漏れ出さないように袋を捻じって確実に!
少しでも温度低下を防ぐため、床に風呂の蓋を敷いた上で作業を行いました。
タイル上では染料液の温度が下がってしまうと思ったからです。
色ムラになるのを防ぐために約5分ごとに上下左右に揉むように転がします。
よく見ると内側の袋から染料液が少し漏れ出していましたので、急遽別のゴミ袋に入れました。
使用したゴミ袋は100均で購入した「透明ポリエチレン製、厚み0.02mm」でしたが耐熱温度などは書かれていませんでした。
熱い湯を入れると少し伸びた感じがして耐熱性が弱いように思いました。
事前に知らなかったのですが、使用する袋は耐熱温度が高い(90~110℃)「高密度ポリエチレン製」のほうが良いでしょう。
作業は手抜きすることなく約70分間継続的に行いました。
すすぎ作業
二重の袋から取り出して袋の下角をカットします。
染色液が飛び散らないように注意しながら排水口に全て流します。
タライにぬるま湯を入れて色がほぼ出なくなるまですすぎます。
5回ほどすすぎを繰り返しました。
6回目に洗剤を入れて洗ってから、さらに2回すすぎました。
合計で8回ぬるま湯を入れ替えてすすぎましたので、大量の水を使用することになります。
色止め液
50℃以上の湯約8リットルに対して付属の色止め剤を投入してかき混ぜます。
バケツにゴミ袋を入れてその中に色止め液を全て入れます。
先ほどすすいだ衣類を投入して、約20分間かき混ぜ棒で衣類繊維に十分に浸透させます。
最後に、洗濯機に洗剤と色止め液ごとすべて投入して通常の洗濯を行いました。
染色作業は以上で終了です。
仕上がりの確認
なんということでしょう!😲
見た目も新品同様の染め上がりとなりました。
初めての染色作業にしては染めムラもなくて綺麗な仕上がりに大満足です。
赤く色落ちした帽子がこんなに綺麗に蘇るとは正直思っていませんでした。
パンツも見違える染め上がりです!
購入時よりも良く見える変貌ぶりに驚きました。
染色前の比較を見ても一目瞭然!
色褪せてみすぼらしく見えたパンツが再び生き返りました!
総評
今回初めて衣類の染色にチャレンジしてみましたが、想像以上の仕上がりに大満足の結果となりました。
正直ここまで綺麗に蘇るとは思っていませんでした。
作業は蒸し暑くなるし決して楽ではありませんが、煮詰めるなどの行程がない分簡単な染色方法と言えます。
多少の手間はかかりますが、確実に手順を踏めば満足のいく仕上がりになると思います。
作業をするにあたって重要に感じたポイントは以下のとおりです。
- 湯の温度は少し高めにする。
(説明書では40〜50℃ですが給湯温度60℃設定の湯を使用しました) - 色ムラにならないように袋に入れて染色する。
(染色液に触れないので手や周囲を汚さずに作業できるメリットも!) - 作業時間を2割ほど長めにする。
今回の作業は説明書に書かれた通りではなく、独自に湯や塩の分量を多めに設定しましたが想像以上の出来栄えとなりました。
ただし、素材や色褪せ具合、染め直しか否かなどの条件によっては必ずしも思い通りに成功するとは限りません。
基本的にはメーカーの説明書通りの仕様・作業手順をお勧めします。