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高音質で音楽・動画音声も聴ける片耳ミニヘッドセット
ながら音楽は危険!
外出時に音楽やラジオを聴くことが多いのですが両耳をイヤホンで塞ぐのは危険だと感じていました。
公共交通機関の移動中には問題ないと思うのですが、聴取しながら歩いていると自動車などが接近しても気付けないので近くで追い越されると危ないなぁと感じることが度々あります。
そもそも両耳イヤホンをしながら歩くのは危険な行為だとは自覚しているのですが、電車などから降りても面倒なので装着したままにしてしまいがちです。
無精者が考えた解決策として片耳イヤホンであれば周りの音も聞こえるので以前から欲しいと思っていました。
しかしながら以下のような理由で購入を見送っていました。
- 片耳ヘッドセットは通話専用機種が多い印象
- やけに細長いデザイン
- 装着時の取って付けたような見た目
- 音楽の連続再生時間が短い
- 総じて音質が悪いイメージ
100均ショップで330円の格安ワイヤレスヘッドセットが販売されているのを見て驚いたことがあります。
しかし再生時間が約1時間しかないのは致命的で実用的ではありませんし、デザインもイマイチです。
せめて3時間以上の再生時間があれば購入していたかもしれません。
どうしても欲しいアイテムではなかったので積極的に探していませんでしたが、たまたま通販サイトで見つけたのが今回紹介するエレコムの「LBT-HS40MMP」です。
2015年末に発売された古い製品ですが、価格が下がっており見た目も良くてコンパクトなわりには再生時間が4時間以上もあるので購入してみることにしました。
LBT-HS40MMPの特長
個人的に良いと感じたポイントは赤字、イマイチポイントは青字にしています。
- コンパクトサイズ8gの軽量ボディ
- 音楽用に最適化した大口径13㎜スピーカードライバーを搭載
- 長時間の装着に最適なイヤーフック
- 高い装着感と通話品質を実現
- 耳の形状に合わせ設計されたイヤホン形状を採用
- 耳への収まりを改善し音質と装着感の品質向上
- MicroUSBケーブル充電
- マルチポイント対応(同時待受け)
- エコー・ノイズキャンセル機能搭載により通話品質を向上
- スマートフォン画面へバッテリー残量表示対応
- タッチで簡単接続(NFC対応機種)
- 連続通話4.5時間、連続音楽再生4時間
LBT-HS40MMPの仕様
製品型番(ペアリング時デバイス名) | LBT-HS40MMP (HS40) |
通信方式 | Bluetooth標準規格 Version4.1 |
出力/最大通信距離 | Power class2/約10m |
使用周波数帯域/変調方式 | 2.4GHz帯/FHSS (周波数ホッピング方式) |
対応プロファイル | HFP, HSP, A2DP, AVRCP |
A2DP対応コーデック | SBC |
A2DPの対応コンテンツ保護 | SCMS-T |
最大登録可能台数 | 8台 |
マルチポイント (同時待受) | 対応 |
ドライバーユニット型式 | ダイナミック型 |
出力音圧レベル | 112dB/1mW |
ドライバーユニット | フルレンジ Φ13mm |
再生周波数帯域(A2DP) | 20Hz-8kHz |
連続再生最大時間 | 約4時間 |
連続通話最大時間 | 約4.5時間 |
連続待受最大時間 | 約55時間 |
電源 | 5V (USB給電) |
内蔵バッテリー | リチウムポリマー充電池 |
充電時間 | 約2時間 |
マイク型式 | エレクトレットコンデンサー型 |
マイク指向特性 | 全指向性 |
マイク感度 | -42dB (1V/pa, at 1kHz) |
マイク有効周波数帯域 | 100Hz-3,000Hz |
入力端子 | MicroUSB (充電用) |
外形寸法(幅×奥行き×高さ) | 17.0×12.7×31.7 (㎜) |
質量 | 約8g |
付属品 | USB充電ケーブル、イヤーピース(S,M,L:Mは本体装着済み)、イヤーフック(右用、左用各1個)、取扱説明書(保証書付き)、簡単接続ガイド |
パッケージ開封
全体的に外観が良く見える透明パッケージに本体と付属品一式が収められています。
パッケージ内容物は以下のとおりです。
- LBT-HS40MMP本体
- イヤーピース(S,M,L)
- イヤーフック(左右各1個)
- USB充電ケーブル
- 外国語ガイド
- Bluetooth簡単接続ガイド
- 取扱説明書(保証書)
- ペアリング注意書
本体外観
非常にコンパクトな外観ですが表側の上部は艶消し、下部は艶有り、境界の鏡面仕上げのラインがアクセントになっておりデザインも良いと思います。
上側には充電用のMicroUSBコネクタとよく目立つLEDランプが配置されており、下方にある小さな穴には全指向性の通話用マイクが内臓されています。
Φ13㎜のドライバーユニットが格納されているスピーカー部はやや大きめの印象ですが音質は期待できそうです。
本体には3つの物理ボタン「マルチファンクション釦、+音量釦、-音量釦」が装備されています。
縦の長さが約32㎜とコンパクトなので装着時の見た目も違和感なく良好です。
しかしダイナミック型ドライバーユニットが搭載されているせいか奥行がやや長めなので、顔の大きさによりますが人によっては装着時の出っ張り感があると思います。
イヤーフックとイヤーピース(M)を取り付けた状態での重量は8gでした。
イヤーフックを取り付けることにより脱落リスクを大幅に軽減することが可能となります。
しかし慣れるまでは耳への違和感があり、左右を付け替えるにはイヤーフックも取り換える手間があります。
耳穴にフィットするイヤーピースにすることでイヤーフックは使用しなくても落下することはありません。
ペアリング(Android編)
アンドロイド端末とのペアリング方法は以下のとおりです。(※Androidバージョンは11)
Android端末の「設定」アイコンをタップします。
「接続済みのデバイス」をタップします。
「新しいデバイスとペア設定する」をタップします。
電源オフの状態からLBT-HS40MMP本体のファンクションボタンを8秒以上長押しするとペアリングモードになります。(LEDランプが赤と青に交互点滅)
Android端末画面にペアリング可能な一覧が表示されるので「HS40」を選択タップします。
確認画面が出ますので「ペア設定する」をタップします。(※パスキーを求められる場合は「0000」を入力)
接続済みのデバイスに「HS40」が登録されました。
ペアリング設定は初回だけで次回からは本体の電源を入れると自動的に接続されます。
(自動接続されない場合は登録一覧から「HS40」を選択)
ペアリング(パソコン編)
パソコン(Windows10)とのペアリング方法は以下のとおりです。
タスクバーのウィンドウズアイコンを右クリックして「設定(N)」を左クリックして選択します。
一覧から「デバイス」を選択クリックします。
「Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」を選択クリックします。
「Bluetooth」を選択クリックします。
電源オフの状態からLBT-HS40MMP本体のファンクションボタンを8秒以上長押ししてペアリングモードにします。(LEDランプが赤と青に交互点滅)
パソコン画面の「デバイスを追加する」に「HS40オーディオ」が表示されるので選択クリックします。
「デバイスの準備が整いました!」と表示されたら「完了」をクリックします。
アイフォンなどのペアリング方法はこちら → Bluetooth簡単接続ガイド [PDF形式]
操作方法と機器の状態
操作目的 | 操作方法 | 機器の状態 |
電源オン | マルチファンクション釦を3秒以上押す | 青色LED3回点滅 |
電源オフ | マルチファンクション釦を3秒以上押す | 赤色LED3回点滅して消灯 |
接続時 | - | 7秒毎に青色LED点滅 |
ペアリングモード | 電源オフの状態からマルチファンクション釦を8秒以上長押しする | 赤⇔青LED交互点滅 |
着信を取る | 着信時にマルチファンクション釦を1回押す | - |
通話終了 | 通話中にマルチファンクション釦を1回押す | - |
着信拒否 | マルチファンクション釦を2秒以上長押しする | - |
通話中ミュート | 音量-釦を2秒以上長押しする | - |
リダイヤル | 待受状態から音量-釦を4秒以上長押しする | - |
ボイスダイヤル | マルチファンクション釦を2回連続押し | - |
バッテリー残量不足 | - | 効果音+赤色LED点滅 |
充電中 | - | 赤色LED点灯 |
満充電 | - | 青色LED点灯 |
機器リセット | 電源オンの状態からマルチファンクション釦と+釦を同時に8秒以上長押しする | 一瞬紫色LEDで点滅 |
連続再生と充電時間
バッテリー容量は大きい方がいいのですが通話・再生時間と大きさ(重量)は比例するのでサイズには制限があります。
仕様によると連続再生最大時間は約4時間、連続通話最大時間は約4.5時間と記載されていましたので、連続再生時間を実際に測定してみました。
音量を20%に設定した場合で約4時間36分後にバッテリー残量不足を知らせる効果音が鳴りました。
以降一分毎に2回鳴ってから30秒後に自動的にオフとなりました。
なお待受中にバッテリー不足になった場合はもっと多くの回数で知らせてくれます。
仕様に記載されている以上の持続時間があり、このサイズにしては健闘していると思います。(※音量や通信距離により持続時間は変わってくるようです)
充電中は赤色LEDランプが点灯し、満充電になると青色LEDランプの点灯に変わります。
仕様に記載されている充電時間は約2時間ですが1時間8分で満充電となりました。
簡易USBテスターを使用してバッテリー容量を測定してみると69mAhでした。
充電時の電流値は0.03~0.07Aと低いので低消費電流に対応していないモバイルバッテリーでは自動オフ機能が働いて充電できないので注意が必要です。
低消費電流に対応しているモバイルバッテリーの記事はこちら→「小型軽量エレコムモバイルバッテリー5000mAh」
デメリット
・音の遅延
YouTubeのギター演奏動画をよく見るのですが指の動きに対して音がズレているのが気になります。
原因はBluetoothのプロファイル(A2DP)やコーデックによるもので約0.2秒の遅延が生じるとされています。
動画視聴時の遅延対策としてはVLCなどのメディアプレイヤーを使用することにより、動きと音を合致させることが可能です。
根本的に遅延を解消するにはコーデック「apt-X」対応のBluetooth機器を使う必要がありますが片耳ヘッドセットの製品は殆ど見かけません。
・音量調節
Android端末(Pixel4a Android11)で音楽聴取時に気付いたのですが、+-音量釦による音量調節が段階的にできませんでした。
通常アンドロイドOSの場合は「0、4、8、12、16、20…」と4の倍数値で音量レベルを調節できます。
本機の音量釦で音量調節した場合は端末の音量と連動するのですが、無音状態から+ボタンを押すごとに「0、4、12、16、24、28、36、44…」という具合に音量が+8されるポイントがありました。
特に小さい音量8で聞きたい場合、4から12に飛んでしまうので微調整ができません。
端末側の音量釦で調節をすれば音量8にできるのですが少し面倒です。
本機は2つ購入したのですが両方ともに同じ挙動だったのでAndroid11は音量調節に関する相性が悪いようです。
ちなみにAndroid5の端末にペアリングした場合、+-音量釦は端末音量とは連動しないので個別に音量を設定する必要があります。
例えば端末側で任意の音量に設定しておいて本機の+-音量釦で調節します。最大の音量にした場合は端末側の任意設定した音量が最大音量となります。
・USB接続タイプ
充電時に接続する入力端子がType-CではなくMicroUSB(USB-A to MicroB)なので外出時などはMicroUSBケーブルを別途携帯しておく必要があります。
・モバイルバッテリー
上記でも述べましたが充電時の電流値が小さいので低消費電流に対応していないモバイルバッテリーでは充電できません。
・通話品質
全指向性マイクを搭載していますが口から離れているので屋外では他のノイズも拾ってしまい相手側に声が聞き取り辛い場合があります。
会話する場合は屋内など外部ノイズが少ない場所で使用した方が良いと思います。
使用感などまとめ
昔使用していたヘッドセット(●ッファロー製)の音質が酷いうえ持続時間も短くてラジオ聴取にしか使用できない代物でした。
当時の思い込みが長年あったのでヘッドセットに音質は期待できないものだと思っていましたが本機はいい意味で期待を裏切ってくれました。
音質の感じ方については個人差があるので賛否両論あると思いますが、Bluetooth特有のホワイトノイズも気にならず音楽聴取に十分耐えうる音質を確保していると感じました。
また、コンパクトサイズな割には連続再生時間が4時間以上ある点も評価できます。
価格が手ごろなこともあり2台持ち歩くことでバッテリーが切れても交互に使用することで一日中使用することができます。
予想外に使用感が良かったので家族用に赤色も追加購入しましたが深みのある赤色なので男性でも違和感なく使用できると思います。