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カシオ腕時計 スタンダード(MTP-1239DJ-2AJF)のボタン電池を自分で交換
初めての電池切れ
お出かけ前に「腕時計はパンツの色に合わせてネイビー」と決めて着用してみたところ、秒針が止まっていました。
購入してから実に2年8か月も持続!初めての電池切れとなります。
近所の時計店で電池交換をお願いすると800円(税別)するので自分で交換してみることにしました。
多分100均ショップでもボタン電池が販売されていると思ったからです。
裏蓋を開ける
使われている電池を調べる必要があるので裏蓋を開けてみます。
用意した工具類は以下のとおりです。
- 精密マイナスドライバー
- ピンセット
- クリーニングクロス
- オープナーナイフ
- シリコンブロアー
ピンセットは金属製でも構いませんが、できれば通電しない樹脂製がいいと思います。
腕時計の裏蓋には複数の方式がありますが、この時計はケースと裏蓋の境目に隙間があるタイプの「こじ開け方式」です。
裏蓋の周囲を注意深く見ると右下付近に隙間のある箇所があります。
安価な時計工具のオープナーナイフは刃先が厚すぎて使えませんでした…。
代わりに精密マイナスドライバーを使うことにしました。
作業時には工具が滑ることがあるので、勢い余って指を怪我しないように注意して下さい!
ドライバーを隙間に差し込んでこじると、思ったよりも簡単に「パカッ」と開けることができました。
赤丸で囲ったところが今回交換するボタン電池です。
ボタン電池の型番確認
ボタン電池をよく見ると「SR626SW」と刻印されていることが確認できました。
新しい電池を入手するまで埃が浸入しないよう、ケースに入れて保管しておくことにします。
早速100均ショップに行って探してみると、ダイソーに「SR626SW」のボタン電池がありました。
セリアでも見つけましたが、型番が「SR626」で「SW」の記載がありませんでした。
この記号「SW」の意味は「アナログ腕時用に適したボタン電池」ということですので「SR626SW」を購入した方がよいと思います。
当初は100均ショップでボタン電池を購入するつもりでしたが、通販で探してみるとそれほど高くなかったので日本メーカー製を購入することにしました。
ボタン電池の取り扱いについて
非常に小さい電池なので軽視しがちですが、侮ってはいけません!
腕時計を何年間も稼働させられるだけのエネルギーを蓄えていますので、取り扱い方を誤れば重大な事故に繋がりかねません。
一般家庭でボタン電池を取り扱うにあたり、特に注意するべきことは「子供の手の届くところに置かない」ことだと思います。
誤飲すると、微弱電流によって内臓が損傷するので非常に危険です。
以前ホームセンターで大規模火災が発生したのですが、出火原因が商品管理用タグに使用していた廃棄用のボタン電池から発火したようです。
未使用や使用済みにかかわらず裸状態での保管は避けて、個別にケースに入れるかテープで両面の+-極全体を絶縁しておきましょう。
廃棄はお住いの自治体が指定した方法、或いは家電量販店などに設置されている回収ボックスに入れましょう。
ムーブメント
裏蓋を開けたついでに内部を観察してみました。
安価な時計ですが、ムーブメントには信頼の「JAPAN」刻印が確認できます。
今まで2年以上使用してきて、時刻の補正をしたことが数回しかありません。
このムーブメントが精確な証拠だと思います。
ただし、日付に関して31日未満の月は手動で修正をする必要があります。
ボタン電池の交換
ボタン電池は一般の電池と異なり全体が極性です。
金属製ピンセットを使用する場合は、必ずボタン電池の側面をつかむようにして下さい。
上下をつかむとショートするので性能不安定の原因となり、腕時計にも影響する可能性があります。
細かい作業となりますが、赤丸で囲った赤矢印の先に穴があります。
この穴にピンセットなど先端の細い工具を使って金属板を上方に少し引き上げると、ボタン電池が浮き上がるように外れますので慎重に取り出しましょう。
思ったように外せない場合でも焦らず慎重に!
絶対に無理やり取り外さないようにしてください。
新しいボタン電池の取り付けは、赤矢印1に横方向から差し込んで押し込むようにして赤矢印2で留める感じです。
交換後に秒針が正常に動いていることを確認!
思ったよりも簡単に交換することができました。
「自分で交換すれば儲けもの!」と安易に考えながら、あとは裏蓋を閉めるだけです。
念のためにシリコンブロアーを使って内部の埃を吹き飛ばしておきます。
ところが、この裏蓋を閉める作業で手こずりました…。
ガラス面が割れないようにクリーニングクロスを下に敷きます。
裏蓋の刻印の向きを確認して親指で押し込みますが、ズレてしまってなかなかうまく嵌まってくれません!
写真赤丸の部分に均等に力を加えないと嵌まらないようです。
裏蓋やガラスを嵌め込む専用工具があるのですが、なくても出来るだろうと簡単に考えていました。
親指をつかって均一の力で押し込むのは思った以上に難しいです。
何度か試行錯誤を繰り返した結果、手の付け根で押し込むと「パチン!」と音をたてて嵌め込むことに成功しました。
専用工具がない場合は、4~5センチ角程度の平らな板などを上に置いてから押し込めば比較的簡単にできると思います。
裏蓋の刻印が少し斜めになってしまったことは秘密です…
まとめ
最後に思いがけずに悪戦苦闘しましたが、わずか数百円で電池交換することができました。
ただし、ある程度高価な時計の電池交換を素人がすることはおすすめしません。
電池の装着方法が特殊な場合もありますし、本体を傷つけてしまう恐れもあります。
また、適切な防水処理を施したうえで蓋をしないと内部が錆びてきますので、プロに任せた方がいいと思います。
今回電池交換にチャレンジできたのは「チプカシ」だからです。