コンパクト延べ竿「ノベルドA」2.4m【オルルド釣具】

釣竿 コンパクトロッド オルルド釣具 Orurudo240

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携帯性に優れた振出タイプの格安竿レビュー

仕舞寸法の短い竿

ユーチューブの釣り動画を視聴していて小魚釣りも面白そうだなと思いました。

前回レビューで紹介したリール付きコンパクトロッドセットを購入したばかりですが、更にコンパクトな延べ竿も欲しくなり気が付いたら毎日釣り竿を検索していました。

そこで目についたのがフィッシングジャパンが展開するオルルド釣具が販売している「ノベルドA」という商品です。

仕舞寸法がわずか32㎝しかない超コンパクト設計の延べ竿で、3色(青、橙、黒)8サイズの多彩なラインナップがあります。

各サイズの詳細は以下の表のとおりです。

商品ラインナップ(メーカー公称値)

全長(m)仕舞寸法(㎝)重量(g)元径(㎜)先端径(㎜)継数
1.232221114
1.532391416
1.832501617
2.132751919
2.4329121110
2.73211023111
3.03215727113
3.63221331115

「重量が100g以下で一番長い竿」を選択条件とした結果、全長2.4mのブラックを購入してみました。

ノベルドA 2.4mの外観

釣り竿とは思えないコンパクトさなのでポストに投函できるサイズでの配送です。

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配送時梱包状況

釣竿 コンパクトロッド オルルド釣具 Orurudo240

内容物

早速袋を開封して中身を確認します。

内容物は不織布で作られた安っぽい収納袋に収められた竿と納品書が一枚だけ。

商品自体にはパッケージなどの梱包は一切なくて非常にシンプルです。

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外観

上下の栓を含めた仕舞寸法全長は32.5㎝、最大外径は下栓ネジ蓋部のΦ22㎜でした。

この長さならば鞄に完全に入れることが可能なので正に求めていたコンパクトさです。

製品名は「ノベルドA」ですが持ち手部分には「Orurudo240」と記載されています。

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本体重量

重量も100g以下と軽量なので腕が疲れることもなさそうです。

各所細部寸法を測定

竿を振ってみてしなり具合を確認しましたがやや固めの印象です。

伸ばした状態と各節(#1~#11)をばらした状態で寸法を計測してみました。

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伸ばした状態

全長は2435㎜でした。

口コミなどでは全長が短いという書き込みが散見されましたが規格通りの寸法は確保されていました。

しかし長さを計測して気になる点もありました。

それは継目間の長さが一定ではないことです。

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元竿からの累計長(#11~6)

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元竿からの累計長(#5~1)

価格的に仕方ないのかもしれませんが工作精度はチャイナクオリティーであまり良くはなさそうです。

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各節の長さと径

各所測定値を表にまとめてみました。

各所寸法(単位:㎜)

節番節長累計長伸び代継ぎ代径(下方)径(上方)
#11(元竿)30330921.519.9
#102605192105018.618
#92597242055416.816.1
#82589292055315.114.4
#726011582293113.312.6
#626113682006111.710.6
#5260156820060108.8
#42601786218428.27.2
#32601987201596.74.3
#22632201214493.73
#1(穂先)2612435234272.41.2

穂先から#10までの伸び代と継ぎ代の長さがバラバラで一定ではありません。

また、各節の上下端の直径も一定割合で増減していないことが確認できます。

誤差の範囲とはいえないバラつきだと思います。

工作精度に難あり?

竿を伸ばしてみて特に気になったのが#4と#3の継目箇所です。

目一杯に引き出しても継目の段差が大きすぎます。

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#4と#3の継目

もう一つ気になった点は#2だけ研磨加工がされていないのか表面仕上げが粗いことです。

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#2の表面質感

更によく観察すると各節の切り口が少し斜めになっている箇所もありました。

「細かいことは気にするな!」といった感じで使用するうえでは問題ないのかもしれませんが品質は値段相応といった印象です。

問題点を改良

子供用や遊び程度の釣り竿としては使えなくはないと思いますが、残念ながら返品や交換を希望したいと思える品質と言わざるを得ません。

交換を申し出ても同等品が送られてくるでしょうし価格的にも安いので仕方ないと諦めの気持ちもあります。

そこで気になった点を自分で改良することにしました。

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#3

最初に一番気になった#3と#4の継目段差を解消します。

現状では26㎝の長さに対して約20㎝しか引き出すことができません。

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#3の下方を耐水サンドペーパー(#800程度)で研磨して細くすることにします。

サンドペーパーは耐水のものを使用して粉塵を吸い込まないように水をつけながら研磨しましょう。

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研磨し過ぎ!?

極細目のサンドペーパーで研磨しては長さを確認する繰り返し作業をしていましたが思うように研磨できないので粗目を使った結果一番恐れていたことが…

研磨しすぎて抜けてしまうまで細くなってしまったようですorz…

The END…と思ったのですが、まだ実践で一度も使っていないので捨てるには勿体ない。

何とか修復を試みることにします。

簡単に修復する方法としてセロハンテープを巻き付けてみました。

応急処置としては問題なさそうでしたが耐久性が心配です。

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100均強力接着剤

そこで研磨し過ぎた箇所に接着剤を塗布して硬化後に再度研磨することにしました。

写真の赤い箇所に接着剤を薄く伸ばすように塗布。

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接着剤はダイソーで購入したエポキシ系接着剤を使用。

A液とB液を混合して使うタイプの強力な接着剤で硬化時間は約10分と早いです。

今回は硬化後に研磨するので念のため3時間以上放置しました。

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#3研磨後の継目

今度は失敗しないよう慎重に細目のサンドペーパーを使用して研磨と長さ確認を繰り返しました。

継目の大きな段差が解消され見た目にも違和感なく約23.5㎝引き出せるようになりました。

他の節も研磨改良

満足な作業結果だったので#11、#7、#1を除いた伸び代が短い他の節も同様に研磨作業を行いました。

目安として各節長約26㎝に対して引き出し長が約23㎝となるように研磨しました。

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元竿からの累計長(#10~6)

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元竿からの累計長(#5~1)

作業完了後に長さ測定した値を以下の表にまとめてみました。

研磨後長さ測定(単位:㎜)

節番伸び代累計処理前との累計差各節の伸び
#11(元竿)
#105351616
#97553115
#89784918
#71207490
#614306213
#516558725
#418859912
#3212213536
#2235515419
#1(穂先)25901551

研磨後全長は購入時の2435㎜から2590㎜となり約155㎜も長くなりました。

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重量を測定してみると1g軽くなっていました。

しかし研磨したところは竿の光沢がなくなるデメリットもありますが気になる程でもありません。

初釣果とまとめ

早速カバンに竿を忍ばせて試し釣りに出かけてみました。

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図のように非常にシンプルな仕掛けでチャレンジ!

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記念するべき1匹目の写真です。

小魚を釣るための竿としては硬めなので引きの感触がやや物足りない感じがしました。

選択肢が少ない仕舞寸法が短い延べ竿としては格安ですが工作精度がイマイチと言わざるを得ません。

初心者や子供用としては十分に使えますが、ある程度釣りをされる方にとっては不良品レベルの竿だと感じました。

価格からしてこの品質は仕方ないとも思えますので購入する場合は過度に品質を期待しないほうが良いでしょう。(たまたまハズレを引いただけなのかもしれませんが…)

しかし、自分で改良することを前提に購入するのであれば実用的なレベルの竿に成り得える商品だとも思います。