目次
取り付け時の注意ポイントと動作音や電気代の試算など
シーズンオフに取り外し保管しておいたウインドエアコンの取り付け作業を暑くなる前に行います。
【初回の作業前には必ずメーカー取扱説明書を熟読してから取り付け作業を行いましょう。】
【追記事項】2018.07
今回の取付けレビューは当初西側の窓に取り付けていました。
しかし、すだれで日除けしているにも関わらず強烈な西日で冷房機能が突然働かなくなりました。
改めて説明書を確認したところ、運転条件に「屋外43℃以下」との記載がありました。
温度計を置いてみたところ、瞬く間に40℃以上になったので急遽東側の窓に設置しなおしました。
運転条件以外の環境で長時間運転を続けた場合には、保護機能が働いて運転できないことがあるので設置する窓の方角も考慮すべきでしょう。
東側の窓に移設してからは日中でも停止することはなくなりました。
エアコン性能・機能
- 製品型番:CW-18××
- 電源:単相100V 50/60Hz
- 部屋の目安
【50Hz】和室7㎡・鉄筋洋室11㎡
【60Hz】和室8㎡・鉄筋洋室12㎡ - 能力:【50Hz】1.6kW、【60Hz】1.8kW
- 消費電力:【50Hz】605W、【60Hz】705W
- サイズ:高さ750mm・幅335mm・奥行240mm
- 質量:21.0Kg
【主な機能】
自動運転、冷房運転、ドライ運転、送風運転、内部乾燥モード、切入タイマー
コロナ窓エアコンには「CW-16とCW-18」の二種類があり、数字の大きい方が冷房能力も0.2kW高くなっています。
家の構造や取り付ける部屋の広さと気密性にもよりますが個人的には冷房能力の高い「CW-18」シリーズをお勧めします。
準備するもの
用意しておきたい工具類と追加購入した材料は下記のとおりです。
- はさみ(又はカッター)
- プラスドライバー
- マイナスドライバーまたは硬貨
- 隙間テープ
- 養生テープ
- エアコンパテ
エアコン取付枠の準備
エアコン取付枠の下方に窓ストッパーが付いています。
今回は取り付ける窓に対して右寄りに据え付けるので、窓ストッパーをエアコン取付枠の左側に付け替えておきます。
エアコン取付枠の四方端部にくる窓パッキンを窓枠溝の断面形状に、窓ストッパーも可動できるよう位置形状を合わせて、ハサミかカッターで切り込み加工をしておきます。
パッキンは全部で4枚付属しています。切り込み加工を施したパッキンをあらかじめエアコン取付枠の丸溝に沿って差し込んでおきます。
下部締め付けネジは設置する窓枠立ち上がりの厚み以上に緩めておきます。
赤ラインは窓枠の立ち上がりにエアコン取付枠を設置する位置となります。
上部締付ネジも窓枠立ち上がりの厚み以上に緩めておきます。
エアコン取付枠上下調節締付ネジも枠の高さを伸縮できる程度に緩めておきます。
エアコン取付枠の設置
今回は設置する窓枠に対して右寄りに据え付けます。
窓枠の高さが約900㎜、立ち上がりが約30mmの一般的なアルミ製窓枠(サッシ)です。
エアコン取付枠を設置する前に養生テープを窓枠に貼っておきます。
これは初めてウインドエアコンを取り外した時に経験したのですが、窓枠にこびり付いたパテを取り除くのに苦労したからです。
賃貸、引っ越し、シーズンオフなど取り外しを考えているなら、パテを詰める箇所に養生テープを貼っておけば窓枠への汚れを最小限に抑えることができます。
養生テープは剥がしやすくて跡も残りにくいのでお勧めです。
エアコン取付枠底部奥の溝に窓枠の立ち上がりを差し込んで設置します。
柱側にエアコン取付枠を寄せてから下部締付ネジ1を仮締めしておきます。
エアコン取付枠上部の溝を窓枠の立ち上がりに差し込む形で引き上げます。
上下調節締付ネジ2をしっかりと締めます。
上部締付ネジ3をしっかりと締めて固定します。
再度各ネジ1、2、3をしっかりと締めて固定します。
クーラー固定ネジ4は失くさないように取り外しておきます。
エアコン本体の設置
設置作業は全て一人で行いましたが、本体重量は21kgもあるので設置する高さによっては注意が必要です。できれば二人で作業することをおすすめします。
持ち上げる際には絶対に本体前部の下を持ってはいけません。
前部パネルは取り外せる仕様なので持ち上げたときに外れると大変危険です。
本体を枠に取付ける作業前に取り外しておいたほうが良いと思います。
本体の底部凹部をエアコン取付枠の凸部に確実にはめ込みます。
エアコン上部の本体レバー2をエアコン取付枠のクーラー固定金具にカチッと確実に押し込みます。
固定ネジ穴3にクーラー固定ネジを締めて固定します。
隙間を塞ぐ
エアコン本体の取り付けが完了したら枠周囲の隙間をパテで塞いでいきます。
この作業は雨水や虫の侵入防止、部屋の気密性(冷房効率)に関わってくるので丁寧にした方がいいと思います。
窓ストッパーを屋外側に倒して窓を閉めた状態でエアコン廻りの隙間を確認します。
屋外の光が見えるので隙間がある箇所はよくわかると思います。
おもに四隅に隙間ができると思います。
屋外側から隙間にパテを丁寧に詰めていきます。
今回取り付けた部屋は2階なので屋根に上って作業しました。
高所作業となる場合は転落事故に十分注意しましょう。
パッキンと窓の接する箇所(赤点線)にもパテを細長くして圧着しました。
この窓は動かないように窓枠にテープで固定しています。
そのために常時窓が半開きの状態になってしまいます。
窓の隙間から虫の侵入防止と部屋の気密性を高めるために付属の窓パッキンを貼り付けます。
今回は設置場所を変えたために、代用として市販の隙間テープを貼りました。
植毛タイプ隙間テープのほうが窓の開閉はしやすいと思います。
鍵の取付け
エアコン使用中は窓が開閉できる状態となりますので、防犯上鍵を取り付ける必要があります。
今回の取り付けではエアコンに接した窓は動かさずに固定したままにするので、完全に窓を閉めることは想定していません。
よって別途鍵の取り付けが必須となります。
付属のカギは窓枠に穴をあける必要があるので、賃貸住宅などでは取り付けられないと思います。
そこで市販の「サッシ用補助錠」を上下に取り付けるとよいでしょう。
試運転の前に
今回の作業は3時間ほどかかりましたが、作業時間の大半は窓枠の養生テープ貼りとパテ詰めの隙間をふさぐ作業に費やしました。
試運転の前に前面吹き出し口が閉じていないか方向を確認しましょう。
無事に冷気が出てくることを確認できました!
これで今年の夏も乗り越えることができそうです。
動作音動画
動作音を目視で確認できるようにスマートフォン騒音計で測定してみました。
運転内容:冷房運転(風量は自動)
動画では以下の順に切り替え(途中カット編集しています)
スイッチON→冷房運転→コンプレッサー停止音→送風運転→冷房運転→コンプレッサー停止音→送風運転→スイッチOFF
風量によっても動作音は違ってきます。コンプレッサー停止音は2回目の方が大きい気がします。
冷房運転時の温度推移
測定条件などは以下のとおりです。
木造二階建ての2階6畳和室、天井までの高さ約240cm
午後7時以降なので日没後となります。
温度湿度計はエアコン冷風の影響を直接受けさせないために、エアコン直下約40cmの位置に設置しました。
30分後以降は扇風機を併用しました。
運転内容はずっとフル稼働の状態でした。
建物構造や部屋の気密性によっても温度変化は違ってくると思います。
まとめ
ウインドエアコンは以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
- 窓があれば簡単設置可能
- 窓の右側、左側どちらにも据え付け可能
- 穴開け不可の賃貸住宅や室外機を設置できないなどの制限がある場合
- 自分で設置できるので工事費不要
- 手元に商品があれば設置後すぐに使うことができるので設置業者の順番待ちをしない
- 引っ越しなど取り外して持っていける
- 価格が安い
- エアコン処分には費用がかかるが、窓エアコンは売れる場合あり
デメリット
- インバーター制御など省エネ機能がないので電気代が高い
- 消費電力が大きい割には冷房能力が小さい
- 稼働時の音がうるさい(特にコンプレッサーの停止時)
- 吹き出し口が小さくて冷気は限られた場所のみ
- 外観の見栄えが悪い
設置条件:アルミ製窓の場合
- 窓の開き幅は470mm以上必要
- 窓枠の縦の長さ770〜1400mm(1400~1900mmの場合は別売テラス窓用取付枠を使用)
- 窓枠の立ち上がりが上下共10mm以上
- 室外側の風通しがよくて要1m以上の空間
- 振動の伝わりにくい強固な窓
壁エアコンが設置できるのであればウインドエアコンはお勧めしません。
初期導入コストは安いのですが、長期的にみれば壁エアコンのほうが経済的だと思います。
また機能や使用時の動作音など快適さにも大きな差があります。
それでもウインドエアコンを選択したのは室外機の設置場所がなかったからです。
電気代の試算
昨年1年間の電気代を参考にして、気になる電気代を試算してみました。
例年の使用状況は18時頃から24時頃まで1日約6時間使用していました。
関西電力の従量電灯A契約(第2段階)1kWh当たりの料金単価26.19円をもとに試算してみます。
60Hz地域でのCW-18○○シリーズの消費電力は705Wです。
705Wを1時間使用すると、705(W)×1時間(h)=705(Wh)=0.705(kWh)
1時間当たりの電気料金は、0.705(kWh)×26.19円=約18.46円/(h)
1日6時間使用すると、約18.46円/(h)×6(h)=110円78銭/(日)となります。
1ヶ月を30日として、110円78銭/(日)×30(日)=約3323円
1日6時間使用でオフシーズンの電気料金と比べて3,500円ほど高くなりました。
1時間当たりの電気代目安を機種別・地域別にまとめてみました。
50Hz地域 | 60Hz地域 | |
CW-16○○シリーズ | 14.17円 | 16.25円 |
CW-18○○シリーズ | 15.73円 | 18.33円 |
※コロナ製ウインドエアコンCWシリーズの消費電力をもとに1kWh当たりの料金単価26円として試算した場合。
※冷房又は除湿運転と送風運転は設定温度になると一定時間ごとに自動で切り替わります。
消費電力は運転モードによって変わりますので消費電力は常時一定ではありません。
上記の電気代試算は凡その目安となります。
簡易電力量計(EC-05EB)で測定【追記】
「エルパ簡易電力量計エコキーパー EC-05EB」を使って電源オンから1時間までの消費電力量の推移を動画に記録してみました。
エアコンの仕様に記載されている消費電力は705Wですが瞬間的に760W程度まで達していることが判明。
1時間当たりの電気料金は電気代の試算で計算した結果とほぼ同じとなりました。
ウインドエアコンを使うようになってからは1時間当たり約18円も電気代がかかるので省エネ意識が非常に高くなりました。
電気代が高い、うるさい、冷房能力が低いなどデメリットが多いウインドエアコンですが蒸し暑い部屋を頑張って冷やしてくれます。
その時に必ず思います「窓エアコンでも設置して良かった!」全てのデメリット以上の価値を実感するはずです。
【当ブログを参考にして生じた何らかのトラブルや損失・損害等があった場合、一切の責任を負いかねますので予めご了承願います。】