目次
ネット環境・パソコン不要でモバイル端末から外部USBストレージに簡単アクセス
モバイル端末ファイル保管庫
パソコンハードディスクに保存している動画・音楽・画像は500GB以上にもなります。
スマートフォンやタブレットにすべて保存できればいいのですが現実的ではありません。
特に内部ストレージしか使えない端末は空き容量を気にしなければなりません。
それらの問題を解消する一般的な手段としては、クラウドサービスの利用若しくは外付けUSBフラッシュメモリなどを使うことになるかと思います。
更にもうひとつ、問題を解決してくれる選択肢として「Wi-Fi USBリーダー」があります。
REX-WIFIUSB1F仕様
今回レビューするWi-Fi USBリーダーには外観が全く同じ「REX-WIFIUSB1」と、その後継機として型番にFがついた「REX-WIFIUSB1F」の2種類が存在します。
ハード面の変更はされておらず、ファームウェアが更新されたものが後継機となっているようです。
旧型番「REX-WIFIUSB1」のファームウェアを更新すれば、対応OSと扱えるファイル形式が増えた「REX-WIFIUSB1F」となり、新アプリにも対応可能となります。
なお、両製品は共に出荷完了となっています。
「REX-WIFIUSB1」からの変更点は以下のとおりです。
- AndroidとiOSの新バージョンへの対応
- 新バージョン専用アプリへの対応
- 対応ファイル形式の追加
詳しいメーカー製品情報はこちら「REX-WIFIUSB1」「REX-WIFIUSB1F」
製品特徴
- モバイル端末などからワイヤレスでUSBストレージにアクセス
USBメモリやUSBハードディスクを接続して、Wi-Fiストレージとして利用可能。iPhoneやAndroidスマートフォンとWi-Fi接続し、データの読み書きが可能。 - 専用アプリで簡単ファイル管理
専用アプリWiDrawer(ワイドロワー)を、AppStoreやGoogle play、Amazonアプリストアからインストール。データ読み書きが簡単に行えます。(※WiDrawer2はAmazonアプリストア非対応) - ファイル一覧表示
フォルダやファイルを一覧で表示。表示形式は、タイル表示とリスト表示を切り替えることができます。 - 連絡先のバックアップ
スマホに登録している連絡先のデータをUSBストレージに保存するときは、画面右下の情報アイコンから「連絡先バックアップ」を選択。 - カメラロールへの一括コピー
USBストレージに保存された画像をiPhone/iPadのカメラロールにコピーするときは、サムネイルを確認しながらまとめてダウンロード。ネット環境やパソコンを使うことなく保存できます。
※カメラロールに一括コピー可能な画像ファイルは、png、jpgのみとなります。 bmp、tif、gifファイルをカメラロールにコピーする場合は、1ファイルずつ選択して保存 - 新アプリWiDrawer2でさらに使いやすく
本シリーズ用の新アプリ「WiDrawer2」で、Wi-Fiストレージのファイル管理がさらに快適に。
従来の機能に加えて、ファイルのソートや写真の一括バックアップ、DLNAのサーバーとして使用することなどが可能。
※WiDrawer2アプリの機能をフルに使用するためには、WiDrawer2対応ファームウェアに要アップデート。
※WiDrawerアプリの連絡先バックアップで書き出したデータを、WiDrawer2アプリで復元することはできません。(その逆もできません)
Wi-Fiストレージ製品専用アプリ「WiDrawer2」の導入~基本設定の記事はこちら
- パソコンからのWi-Fi接続も可能
Windowsではエクスプローラー、MacはFinderでファイル操作します。フォルダ整理をパソコンでおこなえば効率的。 - モバイルバッテリーなどのUSB給電で駆動
本製品は、お手持ちのモバイルバッテリーやパソコンのUSBポート、USB ACアダプターからの給電で駆動します。5400mAhのモバイルバッテリーとの組み合わせでは、約13時間使用することが可能です。
※画像(約1MB)のスライドショーをループ再生。バッテリー残量が100%から0%になるまでの測定結果。 - インターネットブリッジ対応
本製品を経由してルーターに接続する「インターネットブリッジ」に対応。Wi-Fi接続を切り替える手間なく、本製品とインターネットを使用できます。
WPA2暗号化により、セキュリティ面も安心です。ネットワークやセキュリティの設定はアプリ(WiDrawer)で行います。 - microSDXC 128GBまで動作確認
USB-microSD変換アダプターを使えばmicroSDカードへもWi-Fiで簡単にアクセス。軽量コンパクトなので持ち運びに嵩張りません。 - exFATやNTFSフォーマットにも対応
大容量メディア向きフォーマットのexFAT、NTFSフォーマットにも対応。 - WebDAV、Samba、DLNA対応アプリも使用可能
ファイル共有で普及しているプロトコル「WebDAV」「Samba」に対応。「WiDrawer」以外のアプリでも、WebDAVまたはSambaに対応したものであれば、本製品に接続可能。
最新ファームウェアおよびアプリでは、DLNAにも対応。 - 最大5台のスマホからアクセス可能
本製品1台に対して、最大5台のスマホやタブレット、パソコンからWi-Fi接続が可能。 - メディアのホットプラグ対応
本体の電源をOFFすることなくメディアの交換が可能。アプリから取り出しボタン実行後、USBストレージを本体から取りはずします。 - 軽量・コンパクト設計
本体サイズは約58(L)x32(W)x11(H)mm、重量は約20g。ポケットに収まる軽量・コンパクト設計。
本体各部詳細
本体サイズは実測で約60×32x11mmと非常にコンパクトで、表側には状態を示すLEDがあるだけです。
パソコンやAC充電器、モバイルバッテリーから給電します。
本体のUSBコネクタケーブルは給電専用ですので、パソコンに接続してもストレージはエクスプローラー上には表示されません。
バッテリーを内臓していないタイプなので、重量はわずか約22gしかありません。
裏面にはシリアルナンバー(S/N)と携帯端末などから接続するためのMACアドレス(MAC)が記載されています。
この表示は何故か消えやすいので上にセロファンテープを貼って保護しました。
USBストレージ接続端子(USBポート)にはUSBフラッシュメモリや外付け用ハードディスクなどを接続します。
側面にはリセットボタン用の穴があり、電源オン状態で先の細いものを使って3秒ほど押すと工場出荷状態に戻すことができます。
接続イメージ
使用時の接続イメージとしては、
【USB電源+REX-WIFIUSB1F+USBストレージ】)))Wi-Fi経由)))→スマホ・タブレット端末またはパソコン
【自宅で使用】
動画・音楽ファイルを保存した2TBハードディスクにタブレットやスマートフォンでアクセスして視聴しています。(※対応USB機器は2TBまで)
転送速度は速くないですがWi-Fi経由でパソコンと外付けハードディスク間のファイル送受信も可能です。
【外出時に使用】
USBストレージに保存したファイルを外出先で視聴できます。
モバイルバッテリーから給電すればどこでも使用できるので、移動時などの暇つぶし視聴に最適です。
5200mAhモバイルバッテリーを含めた重量は約150gとなります。
[microSDカード+アダプター]を使用すれば軽量コンパクトなので小さな鞄にも入れておけます。
メーカーマニュアルによると5400mAhモバイルバッテリーを使用した場合、約13時間の画像スライドショーループ再生が可能。
消費電力測定
USBメモリ接続時の電力消費を「USB簡易電圧電流チェッカー」で計測してみました。
待機状態での消費電力 5.07V×0.19A=0.96W
MP4ファイル動画再生時 5.09V×0.19A=0.97W
TSファイル動画再生時 5.10V×0.23A=1.17W
WMVファイル動画再生時 5.10V×0.34A=1.73W
画質や音質の高い動画ファイルの再生時には消費電力が高くなります。
また、動画の長時間再生時には本体が熱くなりましたので夏場などは注意が必要だと思いました。
ファイル転送速度
本体にUSBストレージとしてMicro-SD32GB(Class10)を接続した場合。
パソコンから991MBのMP4ファイルを転送コピーに要した時間を計ってみました。
結果は5分20秒。
1024MB(1GB)あたりでは約5分50秒の転送時間となる計算です。
動画再生
動画ファイル形式は、 mp4, flv, mkv, wmv, avi,ts の各ファイルを再生してみましたが、いずれも問題なく再生できました。
メーカーによると、総ビットレートが10Mbps以下であれば再生に問題はないそうです。
Wi-Fi同時接続は5台まで可能なので、試しに2台の端末に接続して同時再生をしてみました。
結果はMP4+MP4の組み合わせだけがスムーズに再生することが可能でした。
WMV+TS、TS+TSの同時再生をすると一方が止まって再生できませんでした。
高ビットレートの動画を複数の端末で再生するのは厳しいです。
もう一つ気になった点としては、Bluetoothイヤホンを使ってTSファイルを再生すると数秒おきに映像が止まって視聴できませんでした。BluetoothをOFFにすると問題なく再生できます。
総評まとめ
増え続ける動画ファイルなどはモバイル端末の容量をすぐに圧迫してしまいます。
Fire HD 10タブレットで動画を視聴するためにWi-Fi USBリーダー「REX-WIFIUSB1F」を使用していますが非常に便利なアイテムだと思います。
コンパクト軽量なのでMicroSDカードとモバイルバッテリーを使用すれば、いつでもどこでもUSBストレージに保存したメディアを楽しむことが一番のメリットです。
メリット
- 本体が非常にコンパクト軽量
- 複数の端末からアクセス可能(最大5台)
- ネット環境不要でUSBストレージにワイヤレスアクセス
- 各種USBストレージに対応(2TBまで対応)
- 多彩なUSB給電方式
- Wi-Fi接続を切り替えることなくインターネット使用可能「インターネットブリッジ対応」
- WebDAVまたはSambaに対応したアプリに対応(ファイラーなど)
- バッテリー非搭載(製品本体の劣化部位がない)
デメリット
- 大容量ファイルの転送は時間がかかる
- インターネットブリッジ接続時のネット回線速度が遅い
- 動画再生は複数の端末では厳しい
- 動画を長時間再生すると熱をもつ
- バッテリー非搭載(別に電源を要確保)
- Bluetooth+TSファイル再生ができない
動画を見たくなった時にパソコンを立ち上げるのは面倒に感じられます。
就寝前など寝床から出ることなく、タブレットやスマートフォンで動画ファイルにアクセスできるのは非常に便利です。
Wi-Fiストレージ製品専用アプリ「WiDrawer2」の導入~基本設定はこちら