DDR4-3200メモリーのはずがDDR4-2666で動作している?!
パソコンの主要パーツを交換してから快適に使用していたのですがタスクマネージャーのパフォーマンスを眺めていて気になったことがありました。
それはメモリーの速度が「2667MHz」と表示されていたことです。
買い替えたDDR4メモリー「CT2K16G4DFRA32A」の速度は「DDR4-3200MHz」なので仕様どおりのパフォーマンスが発揮されていないことになります。
速度が「2667MHz」でも使用上まったく問題ないのですが、製品仕様どおりの性能を出せていないのは損している気分にもなります。
そこで「3200MHz」で動作させるべく方法を調べてみるとマザーボードのBIOS設定を変更すればメモリー仕様どおりの性能にできるようです。
マザーボード「MPG B550 GAMING PLUS」はMSI製なので電源投入後或いは再起動後にキーボードの「Delete」キーを連打するとBIOS画面に入ることができます。
【BIOS画面の起動方法はマザーボードメーカーによって異なります】
BIOSホーム画面にはメモリー速度を表すDDR Speedが「2666MHz」と表示されていました。
画面左にある3つのモジュールのうち「OC」を選択して右側メニューから「DRAM Frequency(DRAM周波数)」を選択します。
なお「DRAM Frequency」の初期設定は「自動」が選択されており、DRAM周波数は2666MHzに設定されるようです。
DRAM Frequency(DRAM周波数)が一覧表示されますので「DDR4-3200」を選択します。
左モジュールから「SETTINGS」を選択して右側メニューから「保存して終了」を選択します。
メニューから「変更を保存して再起動」を選択します。
メモリースピードが変更されていることを確認するために再起動が始まったらキーボードの「Delete」キーを連打してBIOS画面を再度起動します。
BIOSホーム画面のDDR Speedが「3200MHz」になっていることが確認できました!
CPU-Zで確認してみるとメモリータイミングがCL19からCL22に変更されていることを確認。
メモリータイミングの数値は小さいほど高性能とされているので一見性能が落ちたように思えますが、メモリー周波数が2666MHzから3200MHzに変更されたのでレイテンシ(通信遅延時間)は高速になります。
レイテンシ(秒)の計算方法は「タイミング÷DRAM周波数(Hz)」で求めることができます。
【DDR4-2666】=19÷1,328,100,000=0.00000001430
【DDR4-3200】=22÷1,594,300,000=0.00000001379
DDR Speed | DRAM周波数 | タイミング | レイテンシ |
DDR4-2666 | 1328.1MHz | CL19 | 14.30ns |
DDR4-3200 | 1594.3MHz | CL22 | 13.79ns |
ゲームや動画編集などシビアな性能を重視した用途でない限り、2666MHzから3200MHzに変更したことによる操作性の変化は体感できるものではないと思います。
そこで各種ベンチマークテストをして性能向上しているのか数値で確認することにしました。
メモリベンチマークソフト「RAM Benchmark」の測定結果は平均スピードが2429.42MB/sから2570.55MB/sとなり約5.8%の性能向上。
定番ベンチマークソフトの「ドラゴンクエストX」のスコアは10595から12051となり約13.7%の性能向上。
「ファイナルファンタジーXIV」のスコアは3270から3708となり約13.4%の性能向上。
以上、ベンチマークスコアの結果からみてもパソコン性能が向上していることが確認できました。