目次
Root化済みのFire HD10(2017/第7世代)にインストールして効果を検証してみた
Fire HD10を性能向上させるには?
コストパフォーマンスに優れたAmazon製の格安タブレットFire HD 10(2017版)はテレビや動画の視聴、パソコンのサブディスプレイ用、外出先でも大活躍してくれています。
しかしながらスペックが貧弱なので時々操作が重く感じることもあり、搭載OSがAndroid5.1なので年々対応するアプリも減ってきています。
少しでも操作性を向上できないかといろいろと調べた結果、「Root Booster」というアンドロイドアプリを導入することでパフォーマンスとバッテリー寿命の改善ができるようです。
ただし、このアプリの効果を得るためにはデバイスのRoot権限を取得しておく必要があるようです。
Root Boosterについて
Root Boosterについての説明は英文ですが「翻訳する」をタップすると日本語訳になります。
読んでみると意味は理解できますが所々文章がおかしいです。
大まかに要約すると以下のとおりです。
- 本アプリの効果を得るにはデバイスをROOT化しておく必要がある。
- 予め設定してあるモードで「速度向上、バッテリー寿命、安定性」を高めます。
- ハイバネーション(Android OSの最適化)
バッテリー消耗と多くの性能を要求するバックグラウンドで実行されているアプリケーションを見つけて自動でそれらを休止状態にします。
結果として効率的にバッテリーを節約しパフォーマンスを向上させます。 - CPU(プロセッサガバナ制御)
CPU周波数を調節するためのドライバです。
CPUを制御をして最大または最小のCPUの周波数を達成する方法を迅速に決定します。
自動的に選択モードに最適な制御を適用することができます。 - RAM(メモリマネージャ)
Root BoosterはデバイスのRAMをテストして優れた安定性とパフォーマンスのためにVMのヒープサイズを設定します。 - システムクリーナー
スピードアップするために空のフォルダ、ギャラリーサムネイル、アンインストールアプリのゴミを削除します。 - キャッシュクリーナー
各アプリはSDカードや内蔵ストレージを使用して不要なファイルを作成します。
領域を解放するために1回のタップでキャッシュファイルを削除します。 - 免責事項
Root Boosterは数千人のユーザによって動作が証明され、自動バックアップシステムを備えていますが、デバイスに損傷を与えた場合でも責任を負いかねます。
インストール
インストール をタップします。
同意する をタップします。
開く をタップするとRoot Boosterが起動します。
「BASIC MODES」無料版の使い方
インストール後に起動すると安定性に最適化された ACTIVE-Stock 画面が表示されます。
左側には2つのモードとそれぞれ3つの設定項目が表示されます。
無料で使えるのは「BASIC MODES」だけで100%の性能を引き出せる「EXTREME MODES」を使う場合は有料版を購入する必要があります。
「BASIC MODES」の各モードには「●Speed、●Battery、●Stock」の3項目があります。
操作性能を向上させたい場合は「●Speed」をタップします。
実行した場合にどのような設定や効果があるのか「AndroidOS、メモリ、CPU、使用場面」の項目について英文説明を見ることができます。
右上の青丸アイコンをタップすると「Continue?」実行しますか?と別ウィンドウが出るので YES をタップして実行します。
黒い画面に文字列が流れるように表示されます。
設定が完了すると SUCCESS! と表示されるので Touch screen to continue をタップすると元の画面に戻ります。
バッテリー寿命を重視したい場合は「BASIC MODES」の「●Battery」を選択実行します。
デバイスの安定性を重視したい場合は「BASIC MODES」の「●Stock」を選択実行します。
OTHERSにある●Tutorial(使用説明書)を翻訳ソフトで日本語訳してみました。
所々おかしな日本語となっている箇所もあると思いますが悪しからず…
「EXTREME MODES」有料版を購入
「EXTREME MODES」にある3項目「●Speed、●Battery、●Stability」をタップすると実行するアイコンが鍵マークになっており使用できません。
「EXTREME MODES」は有料版なので使うには購入する必要があります。
全項目が利用可能な「●●●EXTREME MODES」と「●Speed boost」だけ利用できる2つの購入メニューがあります。
少し高い気もしますが奮発して「EXTREME MODES」を購入してみました。
購入 をタップします。
確認 をタップします。
OK をタップします。
支払いが完了すると鍵アイコンが矢印アイコンに変わり実行できるようになります。
「EXTREME MODES」を実行
無料版のBASIC MODESでは各項目に制限がありましたが有料版のEXTREME MODESを購入することにより最大限(+100%)の性能を引き出せるようです。
●Speed boost:+30% → +100%
●Battery boost:+30% → +100%
●Stability boost:+70% → +100%
効果を検証
EXTREME MODESを実行後に使用感が明らかに変わったという実感はあまり感じられませんでした。
物理的にハードウェアを増設交換できないので劇的に改善することは期待していませんでしたが、操作が軽くなったかと問われればそのような気もします。
果たして購入しただけの価値があるのか否かを具体的に知るためにはベンチマークテストで数値化して比較する必要があります。
その前に、使用しているFire HD10(2017/第7世代)は少しでも操作性を向上させるために設定を少し変更しています。
開発者オプションで設定変更している箇所は下記のとおりです。
- ウィンドウアニメーションのスケール:アニメーションオフ
- トランジションアニメーションのスケール:アニメーションオフ
- アニメーター持続時間ののスケール:アニメーションオフ
- GPUレンダリングを使用:オン
使用したベンチマークアプリは「3DMark-The Gamer’s Benchmark」
日本語に対応していませんが使い方などは「ベンチマークアプリ3DMarkの使い方」の記事を参照してください。
ベンチマークアプリ「3DMark」はデバイス性能や搭載OSによってテストできる項目が違ってきます。
古い世代のOSを搭載したFire HD10(2017/第7世代)のような性能が低いデバイスはテストできるメニューも限られてきます。
今回は比較的短時間で結果が得られる「Sling Shot」というテストを実施してみました。
最初にRoot Boosterがインストールされていない状態でテストを実施。
総合スコアは「689」でした。
このスコアをもとにRoot Boosterの効果を検証してみたいと思います。
「BASIC MODES」ベンチマーク結果
●Speed実行後の総合スコアは「726」で約5.4%の性能アップ。
●Battery実行後の総合スコアは「518」で約24.8%の性能ダウン。
●Stock実行後の総合スコアは「673」で約2.4%の性能ダウン。
「EXTREME MODES」ベンチマーク結果
●Speed boost実行後の総合スコアは「741」で約7.5%の性能アップ。
●Battery boost実行後の総合スコアは「553」で約19.7%の性能ダウン。
●Stability boost実行後の総合スコアは「663」で約3.7%の性能ダウン。
総合スコアまとめ | ||||||
ノーマル | BASIC MODES | EXTREEM MODES | ||||
- | ●Speed | ●Battery | ●Stock | ●Speed boost | ●Battery boost | ●Stability boost |
689 | 726 | 518 | 673 | 741 | 553 | 663 |
性能比(%) | +5.4 | -24.8 | −2.4 | +7.5 | -19.7 | −3.7 |
ベンチマークテストによって性能を数値化してみると「Root Booster」には効果があることが分かりました。
Fire HD10(2017/第7世代)の場合で5~8%程度性能が向上しましたが、無料版と有料版の性能差が価格に見合うか否かは微妙なところといった感想です。
ただし、他のベンチマークアプリによってはもっと違った結果になる可能性もあると思います。
EXTREME MODESの●Speed boost実行後の使用感としては動作が少し軽くなった(プラシーボ効果?)ような気がします。