TPU(熱可塑性ポリウレタン)素材に接着できない?!
過去の記事でTPUケースの黄ばみ解消にチャレンジしたものの敢えなく失敗したので新しいケースとスマホリングを購入しました。
スマホリングの内容物にはフィルムが同梱されていたのですが、接着できないガラス素材のスマートフォン用のものと思って捨ててしまいました。
しかし後にこのフィルムが重要であることに気づくことになります。
1年ぶりに黄ばんだケースから新しいケースとスマホリングに交換したので気分一新です。
しかし寝ながら操作をしていた時にスマートフォンが顔面に落下したので驚きました!
しっかりと接着したはずなのに…と思いながら再度取り付けてみましたがスマホリングを引っ張ってみるとあっけなく取れてしまいます。
原因として考えられたのはケースの厚みが1.0㎜しかない薄型ソフトケースなのでスマホリングを引っ張ると膨らむ形で変形します。
僅かでもケースと接着面に隙間ができた瞬間にいっきに剥がれてしまうことが分かりました。
予備の交換用粘着シートに換えても接着力に変化がなかったので「TPU 接着」などのワードで調べてみると知らなかった事実が判明しました。
TPUとは
ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(ポリウレタンけい ねつかそせいエラストマー)または熱可塑性ポリウレタン(ねつかそせいポリウレタン、TPU)は、機械的強度、ゴム弾性、耐摩耗性、耐屈曲性、耐油性などに優れ、熱可塑性を持つポリウレタン系樹脂の一種類である。技術的には熱可塑性エラストマーに属する、ウレタン結合を有するハードセグメントとソフトセグメントからなるブロック共重合体である。
引用:Wikipedia
一般的に熱可塑性の結晶性プラスチックは接着しにくくて「TPU(熱可塑性ポリウレタン)素材は接着しにくい代表格的な樹脂」だと知って驚きました。
今まで見た目と質感だけで接着性は良い素材だと思い込んでいました…
TPU素材でも接着できる接着剤もあるようですが、取り外したときに接着跡が残る気がしたので他の方法を考えてみました。
一番良さそうに思えた方法はフィルムなどを介して間接的に取り付ければ接着力や接着跡の問題もなさそうです。
ところがスマホリングに付属していたフィルムを捨ててしまったので100均ショップへ代替品を探しに行きました。
セリアで購入してきたのは「光沢フリーカット」という12.1インチまで対応できる保護フィルム。
作業前に以下のものを準備しました。
- キムワイプ
- 定規
- カッター
- はさみ
- マジックペン
- クリーナー
- マスキングテープ
ケースサイズから貼り付けるフィルムの大きさを決めます。
接着力を高めるには少しでも面積を大きくするべきだと考え、およそ5㎝×6㎝の大きさにカットすることにしました。
大きな保護フィルムなので任意の大きさに複数枚切りだすことができます。
5㎝幅でカットして高さを凡そ6㎝にすると3枚分になりました。
裏表が分からないのでマスキングテープを両面に貼って剥がして保護フィルムのフィルム面を確認。
フィルム側にマジックペンでわかるように書いておきます。
四方の角を面取りした方が剥がれにくそうで見た目的にもよさそうに感じます。
線に沿って四方をハサミでカットすることにしました。
スマホケースに貼り付ける前に埃や皮脂成分などを丁寧に拭きとります。
ケースには基準となる目安がないので位置合わせをして凡その貼り付け位置をイメージします。
慎重に貼り付けましたが左右の位置が均等ではありませんでした…
しかしマスキングテープを対角に貼ってフィルムを浮かすことにより位置の微調整ができます。
貼り付けたフィルム面のセンター位置にスマホリングを慎重に接着して作業は完了です。
TPUケースのような難接着素材でも接着面の大きいフィルムを介することによりスマホリングを強力に接着することができました。
今回の記事を書くにあたってTPUが難接着素材であるということを知ったのですが、実は保護フィルムの素材でもある「PET(ポリエチレンテレフタラート)」も同様に代表的な難接着素材ということを知りました。
「ポリ~レン」という名の素材は接着しにくい素材の代表格であるという知識を新たに得ることができました。
しかし保護フィルムには強力に接着することができました。
何故なのか?素人目線で考察してみたのですが貼り付ける素材の硬度に原因があると思いました。
TPUソフトケースは容易に変形しますが保護フィルムのPET素材は硬いので平坦性が保たれ、結果的に接着強度が保持されると感じました。
(あくまで専門的な知識がない素人見解です)