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経年劣化で黄ばんだTPUスマホケースの再生は可能か?!
スマホケースの見栄えが…
約1年間スマートフォンに装着したTPUクリアケースは購入時の透明感が消えて黄ばみが目立つようになりました。
毎日使うものなのでスマホを弄るたびに色褪せて黄ばんだケースが気になります。
買い替えれば済む話ですが本サイトの趣旨「使えるものはできるだけ捨てずに使う!」に反するので何か良い方法がないものかと模索していました。
初めにネットで得た情報が「酸素系漂白剤を水に溶かした中にケースを浸して数日間太陽光に晒す」というものでした。
しかし紫外線が原因で黄ばんだものを「漂白剤+紫外線」だけで購入時のようなクリア状態に蘇るとは思えませんでした。(科学的な知識がない素人の個人的な思い込みですが…)
時間をかけて効果がなかった時の落胆する可能性が高い気がしたのでこの方法はパスします。
次に良さそうな方法として見つけたのがTPUケースを染色して黄ばみを誤魔化す方法です。
実際に染色されたTPU素材をブログなどで拝見して良さそうだったので試してみようという気になりました。
使用する染料は衣類染色の定番品「DYLON マルチ (衣類・繊維用染料) 5.8g」を使用します。
※DYLONの染料は「マルチ」と「プレミアムダイ」の2種類がありますが、TPU素材を染められるのは「マルチ」の方ですので注意が必要です。
しかし価格が高いことがネックです。
染料に600円以上も出費するのであれば新しいTPUケースが買えますし、思うように染められなかったリスクを考慮すると二の足を踏んでしまいます。
そこで思いついたのが100均ショップで販売されている詰め替えインクを代用できないかということです。
ダイソー詰め替えインク
近くのダイソーには在庫がなく4店舗目の大型店で110円の詰め替えインクを発見!
ブラックを購入しました。
110円とは思えないくらい充実した内容物です。
作業前準備
作業を始める前に下記のものを準備しました。
- 100均詰め替えインク
- ビニル手袋(詰め替えインク付属)
- 塩(約30g)
- 発泡スチロール製食品トレイ×2
- ペットボトル
- 湯
- 温度計
TPUケースに取り付けていたストラップとスマホリングを取り外します。
中性洗剤とメラミンスポンジを使って洗浄します。
スマホリングの丸い接着跡がなかなか取れませんでしたが、熱めのお湯をかけて擦ると簡単に綺麗になりました。
染色作業
ペットボトルに詰め替えインクと塩を投入します。
以前のブログ記事「簡単染色 PAC FABRIC DYE 色落ちした衣類を染め直してみた」でも紹介しましたが染色に塩は欠かせないようなので適当な分量(約30g)を入れました。
塩を入れる理由は「染料の水に対する溶解度を下げるとともに、繊維に対して疎水性吸着を促進するため???」とのことらしいのです。
染色対象が繊維ではありませんが取り敢えず入れとけといった感じで投入。
続けて約200㎖の熱めのお湯を投入して攪拌します。
非接触デジタルサーモメーターで温度を確認すると73.2℃。
一般的なTPU素材の連続耐熱使用温度は80℃とされているので問題なさそうです。
発泡スチロール製の食品トレイにTPUケースが染料溶液で浸かるまで注ぎます。
この時の温度は62.6℃。
温度が冷めにくいように同じ大きさの食品トレイで蓋をして数時間放置することにしました。
染色結果は…
約3時間放置してTPUケースの染まり具合を確認してみましたが、思惑通りに染まっていませんでした…
100均の詰め替えインクではTPUケースの染色ができないことが確認できました。
後日知ったのですがインクには「染料系」と「顔料系」があり、今回使用したインクは染料系でTPU素材は染まらないようです。
「顔料系」を使用すれば染められるようで、100均にも販売されているとの情報を頂いたのでダイソー5店舗に探しに行きましたが見つけられませんでした。
店員さんに尋ねてみると、探していた顔料系染料は生産停止になっており他のダイソーでも在庫はないとの回答を得ました…
TPU素材を染色したい場合は「DYLON マルチ (衣類・繊維用染料) 」を使うのがベストなようです。
漂白にチャレンジ!
思うように染色できなかったので酸素系漂白剤を使用した黄ばみ取りにチャレンジすることにしました。
酸素系漂白剤は100均ショップでも簡単に入手できるので、半信半疑ですが試してみることにしました。
使用方法には「つけ置き洗い」の場合、本品30gに対してお湯を4ℓ使用すると書かれています。
頑固な黄ばみを取るには濃いめの方が良いと考え、30gに対して300㎖のお湯に溶かした溶液に浸すことにしました。
紫外線に晒すと黄ばみが消える効果があるらしいので屋外に2日半放置しておきました。
結果発表!
当初の予想通り、黄ばみはまったく取れませんでした…
今回のチャレンジは悉く失敗に終わったので素直に新しいTPUケースを買いなおすことにします。