両手が使えるスタンド式LEDライト付きルーペの作成
100均ルーペで自作?
最近小さな文字や手先を使う細かな作業など「見えにくいなぁ…」と感じることが多くなりました。
そんな時に欠かせないアイテムが「ルーペ」です。
両手が使えるスタンド式のルーペを以前から欲しいと思うことがありましたが、良さそうなのは軒並み2,000円以上します…それほど頻繁に使うものでもないので躊躇っていました。
そこで100均ショップのルーペで自作できないかと思いたちセリアに行きました。
メガネコーナーに3種類ほどルーペの在庫がありました。
「たたんで携帯できるポータブルルーペ」を見たときに「LED USB 調光ライト」を組み合わせれば、スタンド式LEDライト付きルーペが簡単にできるのでは?と考えて購入してみることにしました。
「LED USB 調光ライト」は100均商品にしてはとても優秀で、パソコンキーボード用照明として常用しています。
過去の記事「100均ショップ USB給電式LED調光アームライトの紹介」で、外観寸法や機能性能など詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
ポータブルルーペのレンズ部はアクリル樹脂製、黒いカバー部はポリエチレン製で約32gと軽量です。
セリア店舗で湧いた使用イメージを実際にしてみました。
モバイルバッテリーと2つの商品を組み合わせることで想定通りにスタンド式LEDライト付きルーペとして使用できそうです。
しかしそのままではLED光が塞がれてしまうのでルーペカバーに穴あけ加工する必要があります。
使用した工具類
準備した工具類は以下のとおりです。
- プラスドライバー
- デザインナイフ
- 錐(きり)、千枚通し
- ペン
- さし
- 厚紙(商品の台紙でOK)
- マスキングテープ
- 円定規
これらもすべて100均ショップで揃います。
穴あけ加工
LEDライトの取付け位置を確認します。
カバーに対して斜め45度か垂直に差し込むかで迷いましたが、今回は垂直に差し込む想定にしました。
厚紙にLEDライト部の外形をトレースします。
デザインナイフを使用して切り抜きます。
円定規をLEDライト部に合わせて穴径と位置を決めます。
上端から約10㎜の位置に直径約27㎜の穴をあけることにしました。
切り抜いた型紙に直径約27㎜の穴をデザインナイフで切り抜きます。
型紙は予備を含めて2枚作成しましたが使用するのは1枚だけです。
ルーペカバーに型紙を置いて位置を決めたらマスキングテープで貼り付け固定します。
プラスドライバーでポータブルルーペのカバーを取り外します。
千枚通しで型紙の円形に沿ってカバーにマーキングします。
デザインナイフを使って円形のマーキングをなぞるようにして徐々に切り込んでいきます。
カバーは思ったより厚みがあるので苦戦しました。
この作業は力みすぎて怪我する恐れがあるので慌てずに慎重に!
多少強引にデザインナイフを突き刺す要領で何とか円形にくり貫くことができました。
カバーの厚みは1.8㎜もありました。
多少強引にデザインナイフを突き刺したりしましたが、比較的柔らかい樹脂製なので割れることもありません。
周囲のバリをデザインナイフで整えてからルーペカバーを元に戻します。
LEDライトに装着してみると良い感じで光があてられそうです。
早速使用感を確かめるべく電子部品をルーペ越しに見てみました。
いい感じによく見えますが新たな課題もいくつか見つかりました。
それはLEDライトの光が対象物から大きくずれていることです。
光量不足で見えにくいことはありませんが、できる限りLED光を対象物に近づけたいです。
課題1
レンズの位置を変えることによりLED光を対象物に少し近づけることができそうです。
しかしチップLEDのうち1つが隠れてしまいます。
デザインナイフで塞がれている箇所を削って穴を広げてみました。
これで無駄なく3つのチップLEDで照らすことが可能になりました。
対象物にLED光が近づいたことにより更に明瞭に見えるように改善。
課題2
LEDライトにポータブルルーペを取り付けた時に気になることがありました。
ルーペカバーの幅に対してLEDライト部の厚みが大きいのでカバーが広がってしまいます。
この状態でも問題なく使用できるのですが、見た目と取付時の安定感を改善したいと思います。
LEDライト上部をサンドペーパーなどで削って薄くすれば収まりが良くなります。
このカバーは思ったよりも硬くて削るのに労力と時間を要しました。
指で押した感触でこれ以上削ると穴があきそうなところまで地道に削って約1.5㎜薄くすることができました。
課題3
もう一点気になったのはフレキシブルアームの腰の弱さです。
LEDライトのアームが伸びた状態でポータブルルーペを取り付けると任意の高さを保つことができません。
フレキシブルアームを螺旋状にすれば高さは維持できるのですが、微妙な高さ調節がやや不安定になります。
思案した結果、以前100均で購入した針金をアームに巻いて強化してみることにしました。
ラジオペンチを使ってしっかりと巻き付けたところ、思惑通り高さを維持できるだけの腰の強さを得ることができました。
電源として10,000mAhクラスのモバイルバッテリーの重量があれば安定した台として使うことができるのでお勧めです。
100均商品を組み合わせることにより安価にスタンド式LEDルーペを作ることができました。