目次
USB機器の消費電力や充電性能などの見えない電気を可視可できる
3週間の長旅
以前「USB簡易電圧電流チェッカー」を購入しましたが、電流と電圧の同時表示ができないテスターでした。
今回は「電圧と電流に加えて積算電流を一目で見られる」格安USBテスターを購入してみました。
中国からの発送だったので手元に届くまでには約3週間も要しました。
いつものとおりシワシワの袋が長旅を物語っています。
商品の検収
届いた商品の外観や寸法などの検収をします。
ディスプレイ部にはフィルムがあると口コミで見ていましたが、貼ってないうえに少し擦り傷もありました😢
値段と長期間の納期を考慮すると、不良品でない限り少々の事では返品交換する気にもなれません。
本体サイズ(ディスプレイ表示部)は60×28×15(㎜)
右上方にボタン(積算電流リセット、ページ切り替え)
充電機器などへの出力側となるUSB-Aポート(メス)
反対側には入力側となる約155㎜のUSB-A端子(オス)ケーブルとMicro USBポート(メス)があります。
本体の重量は約25gと軽量です。
測定性能など
裏側には型番や測定可能範囲などが表示されています。
- 型番:KCX-017
- Input:3~20V / 50~3500mA
- Output:3~20V / 50~3500mA
- 容量:0~19999mAh(積算電流) → ディスプレイの表示は4桁まで?
- 中国製
使い方
入力側となるUSB-A端子をACアダプター或いはモバイルバッテリーに接続します。
液晶表示ディスプレイは見やすい白色で表示され、数値が何を示しているのか単位も併せて表示されます。
しかし右下の数値には単位がついていません。これは現在表示されているページを表しています。
ページは0~9まで合計10ページ分あり積算電流値を個別に記録可能。
給電が切れて表示画面が消えても積算電流値は本体にメモリーされます。
ボタンの機能は以下のとおりです。
- 長押し:表示ページの積算電流値をリセット
- ダブルクリック:ページの切り替え
デジタルテスターとの比較
モバイルバッテリーの電圧をデジタルテスター測定値と比較してみました。
(※括弧内数値はデジタルテスターとの差)
デジタルテスター:5.20V、USBテスター:5.24V、(+0.04)
デジタルテスター:4.96V、USBテスター:4.99V、(+0.03)
デジタルテスター:5.10V、USBテスター:5.15V、(+0.05)
電圧測定の結果はデジタルテスターよりも若干高い数値でしたが誤差の範囲と言えるでしょう。
以前購入した簡易USBチェッカーでも測定してみました。
モバイルバッテリー1:5.19V(-0.01)
モバイルバッテリー2:4.94V(-0.02)
モバイルバッテリー3:5.09V(-0.01)
簡易USBチェッカーは逆に低い測定値でしたが、これも誤差の範囲と言えると思います。
両テスター共に測定精度は非常に良い結果となりました。
測定シーン
モバイルバッテリーでスマートフォン充電時に使用してみます。
時間経過とともに左下数値の積算電流値が増えていきます。
簡易USBチェッカーでも測定してみましたが、なぜか電圧値が低く表示されました。
どれくらいの容量を充電できたのかリアルタイムで見られるのは非常に便利です。
ACアダプターでタブレット(Fire HD10)充電時の測定状況。
【ACアダプター → 簡易USBチェッカー → USBテスター → タブレット】の順で2つのテスターを直列に接続してみました。
電流値は同じでしたが下流側テスターの電圧が少し下がっているのはテスター自身の消費ロスでしょうか?
USB電源のLEDライト点灯時の測定状況。
Micro USBポート
別途USBケーブルを使う場合はUSBテスターのMicro USBポートに接続できます。
USB給電側(ACアダプター、モバイルバッテリー)と離れている場合でも長いUSBケーブルを使って測定できるのが便利です。
- USBケーブルを使う場合
USBケーブルを使ってMicro USBポートにモバイルバッテリーを接続すると電圧が表示されます。
(接続順:モバイルバッテリー→USBケーブル→テスター)
更に出力側にUSB機器を接続すると電流値も表示されます。
(接続順:モバイルバッテリー→USBケーブル→テスター→USB機器)
- USBケーブルを使わない場合
(接続順:モバイルバッテリー→テスター→USB機器)
バッテリー充電容量測定
バッテリーの積算電流(容量)を測定してみました。
Bluetoothレシーバーの新品リチウムイオンバッテリー(3.7V/110mAh搭載)を空の状態から満充電にしてみます。
充電時の状況としては、電圧はほぼ変化しませんが時間経過と共に電流値は徐々に下がり最終的に0mAと表示されました。
積算電流(容量)は132mAhとなり、バッテリー規格容量よりも2割ほど多い結果となりました。
その他機器の測定結果は以下のようになりました。
- スマートフォン:2540mAh(定格容量2620mAh)96.9%
- スマートフォン:1730mAh(定格容量1850mAh)93.5%
- タブレット端末:6000mAh(定格容量6300mAh)95.2%
各端末は搭載バッテリー定格容量の約95%前後で満充電になることが分かりました。
総評まとめ
デジタルテスターと比較しても遜色ない測定結果となり、格安USBテスターの割には測定精度が良いことに驚きました。
USBケーブル、モバイルバッテリー、ACアダプターの充電性能や放電充電容量、消費電力が数値としてわかるテスターは是非とも持っておきたい便利ガジェットのひとつです。
唯一の難点としては中国発送はなかなか手元に届かないことです。
気長に待てない場合は国内発送業者から購入したほうが良いでしょう。